賃貸物件に深く関わる火災保険の種類についてご紹介します。ひとくちに「火災保険」と言っても、加入する人、補償の対象となるケースが異なります!
・大家さんが加入する「火災保険」
・ご入居者様が賃貸契約時に加入する「火災保険」
②大家さんが加入する火災保険
大家さんはあらかじめ、建物全体の火災保険に加入されています。
対象の建物で火災があった場合に、その建物の損害が補償されるというものですね。しかし「私達が火災保険に加入する必要はない?」とはならないのがここでのポイント。
大家さんが加入する火災保険の補償対象はあくまで「建物」。「賃貸で貸し出されているお部屋それぞれ」や「お部屋の中の家財(家具・家電など)」は大家さんの火災保険では補償されません。
つまり、建物が火災などで損壊したり、焼失してしまった場合の”大家さんの財産”を補償する目的の火災保険ということです。
③入居者様が加入する火災保険
賃貸契約でご契約者様にご加入をお願いする火災保険は「借家人賠償責任保険」と「家財保険」というものです。これらは契約する物件の管理会社が指定するものに加入いただくことが一般的ですが、物件によっては自身で選ぶことも可能。弊社では東京海上ミレア少額短期保険をお取次ぎできます。
・借家人賠償保険
借家人賠償責任保険を簡単に言うと「借りているお部屋で起こった損害を借主に代わって大家さんに保証する保険」のことです。賃貸で借りたお部屋には退去時の原状回復義務(冒頭の火災の損害賠償責任とは別)があります。つまり、火災などを起こしてしまいお部屋に大きな損害が発生した際は、本来借主(ご入居者様)が大家さんに賠償し、部屋を元通りにしなくてはならないということ。損害の規模にもよりますが、その金額は高額だとウン千万円になることも…。到底個人で支払える金額ではありませんよね…。ここで登場するのが借家人賠償責任保険。これに加入をしていれば、保険からの補償で原状回復ができるというわけです。
・家財保険
家財保険はお部屋にある財産(家具・家電など)に対しての補償を行ってくれる保険のこと。保険によっては火災だけでなく、落雷、水害、盗難や被害にあったときの費用までが対象になるものもあります。ただし、補償額には上限があるため、加入のプランによっては全額補償されない場合があることに注意です。
いかがでしたでしょうか?火災保険の大切さがおわかりになったかと思います。
過去に火災を起こしてしまった・被害にあったという方は少ないかと思いますが、決してありえない話ではありません。突然高額な賠償を背負ってしまう、家財が燃えてしまって何も残らなかった。なんてことにならないために火災保険はあります。ご入居者様の安心のため、と思っていただければ幸いです。